裂傷|犬猫の治療なら広島市konomi動物病院

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裂傷

裂傷を負ってしまった症例です。傷口のサイズで処置の方法を選択します。小さなものであれば簡単な塗り薬処置。それなりに大きければ縫合処置を講じないといけません。本症例は傷口が広く、筋層まで見える程度でしたので縫合しないといけません。裂傷の場合は病原菌が体内に侵入する可能性が高まるため、同時に抗生物質等の投与も欠かせません。
縫合は2層縫合で、皮下組織を吸収糸で縫合し、皮膚を非吸収糸で縫い合わせます。経過が問題なければ2週間弱で傷がふさがります。ただ、動物というのは傷口を舐めたり、掻いたりするものです。必要に応じてエリザベスカラーを装着したり、テーピング処理を施すことが重要です。一般的に縫い合わせた傷口が開いてしまうと、治療に倍以上の時間がかかってしまうため、術後管理は適切に行います。
抗生物質の投与はその個体の病歴や、体質、体格に合わせて選択します。アンピシリン系やニューキノロン系が多いですが、そのほかにも多数選択肢はあります。

縫合後の様子。必要に応じてデブリを取り除き、術後の傷がキレイになるように仕上げます。