アナフィラキシーについて│犬猫の治療なら広島市konomi動物病院

アナフィラキシーについて│犬猫の治療なら広島市konomi動物病院

病態

アナフィラキシーは異物に対して免疫系が過剰に反応し、全身の血管や臓器に急激な変化が起こる状態のことを言います。

重篤な全身状態を示すことがあり、場合によっては死に至ります。

通常のアレルギー反応では皮膚のかゆみや赤みなどでとどまることが多いですが、アナフィラキシーでは肝臓や消化器に強い影響が出やすいのが特徴です。

臓器に十分な血液が届けられなくなり、血圧低下や意識障害を伴った状態をアナフィラキシーショックと言います。

原因

・生物による刺傷、咬傷(ハチ・ヘビ・マムシ等)

・薬剤(抗生剤・麻酔薬・鎮静剤・ホルモン・抗がん剤等)

・食物(チョコレートなどの中毒の原因になるものや特定のたんぱく質)

・ワクチン接種

・輸血における血液型の不適合  等があげられます。

症状

・皮膚、粘膜症状

→顔・瞼の腫れ、蕁麻疹、発赤、痒み など

・消化器疾患

→嘔吐、下痢、血便、流延、腹痛 など

・循環器症状

→頻脈、貧血(可視粘膜の蒼白)、虚脱、低血圧、四肢の冷感 など

・呼吸器症状

→呼吸困難、チアノーゼ(舌や粘膜が青紫になる)パンティング、喘鳴 など

・神経症状

→ふらつき、意識低下、てんかん発作・けいれん、心停止 など

診断

アナフィラキシーでは確定的な診断より、原因の心当たりやアナフィラキシーでよくみられる所見があるかどうかを総合的に考え判断します。

上部のような症状が出現してアナフィラキシーが疑われる場合には身体検査(粘膜色や股脈の脈質など)に加えバイタルチェック・血液検査を行います。アナフィラキシーは肝臓に強い影響が出やすいため、血液検査では肝臓の数値が上昇し得ます。(肝臓のうっ血や虚血性障害)

肝臓の数値が正常でも初期のアナフィラキシーを否定できません。

治療

重篤で命に関わる全身状態であるため検査結果を待ってから治療するのではなく、アナフィラキシーを疑った段階で救急処置を行うことが重要になります。

貧血を伴う場合は点滴及び輸血を実施する必要があります。

アナフィラキシーの最も有効な治療薬はアドレナリンです。アドレナリンには次のような作用があります。

・血管を収縮させ血圧をあげる

・心臓の収縮力を増加

・気管支を収縮させることで呼吸困難を改善 など   

アドレナリンの投与には獣医師の判断が必要ですのでむやみに人間用のお薬を投与しないようご注意ください。

予後

適切な救急治療によっては回復する症例が多いですが、ショック状態やてんかん発作など重篤な症例では短時間で死に至る可能性もあります。

また、低血圧が長時間続いた症例では、急性腎障害や肝障害、消化器障害などが起こる場合があり、後遺症も否定できません

まとめ

アナフィラキシーは命に関わる重篤な全身状態でペットにいつ何が起こるのか分からない状況ですが、早めに治療できるようにあらかじめアナフィラキシーの症状を知っておきましょう。

ワクチン接種後や、ハチに刺された後愛犬が急にぐったりしている、皮膚や顔の腫れ、嘔吐下痢などの症状がみられた場合は早めに動物病院を受診しましょう。