犬猫の血液透析
透析とは
生物の体は食べ物から栄養を取り入れ、そして不要になったものを尿や便で排泄しています。特に尿は腎臓において血液をろ過することでつくられており、体を健康に保つうえで非常に重要な役割を果たしています。
人では本当にたくさんの方が腎臓を悪くされ、透析治療を受けられています。特に日本では透析患者の数はとても多く、血液透析は非常に大切な治療のひとつになっています。
犬や猫でも腎臓を悪くする子は少なくありません。特に猫では非常に多くの飼い主様が心配されており、その治療方法は注目されています。
血液透析では本来通常に機能する腎臓の役割を専用の機器が代替し、血液の中にたまった不純物を取り除くことができます。端的にいえば血液をキレイにすることができるのですが、血液をキレイにすることで、元気や食欲を取り戻すことが可能になります。
透析の種類
一般的に透析は腹膜透析と血液透析が行われています。
腹膜透析
実施することは血液透析に比べると簡便ですが、血液透析に比べると効果はやや限定的になります。基本的には入院は不要なことが多いですが、長時間の管理は必要になります。使用する薬液の影響でどうしても血糖値が高くなりやすく、糖尿病などが持病としてある場合は適応することが難しいかもしれません。また、腹膜を利用する治療方法になりますので、腹膜炎などのリスクはゼロではありません。
血液透析
腹膜透析よりは効果は期待できますが、やや実施にハードルのある治療法になります。特に治療の初期には血管確保ということをしないといけないため、麻酔管理や入院管理が必要となります。そのためどうしても治療費が高額になる傾向がありますが、治療をすることで食べれなかった子が食べるようになったり、元気になってくれる姿をみえる可能性があります。
血液透析の適応について
動物医療ではやはり猫の慢性腎臓病が問題となることが多くあります。ただ、血液透析は腎臓病すべてに適応することができるわけではありません。
例えば、慢性腎臓病で栄養状態が悪く、貧血が重度にある場合などは血液透析を行うことが難しいケースがあります。
血液透析を検討しているケース
・急性腎不全(腎盂腎炎など
・慢性腎臓病の増悪期
・乏尿や黄疸を引き起こすような中毒症状
などがあげられます。
他にも適応できるケースはあるかもしれませんが、慢性腎臓病では実施することが見送られることがあります。※実施していく場合もあるかもしれません。

血液透析の実際
上記のように重症例おいて体調が非常に不安定となる時期に治療を開始することが多いため、基本的には入院管理が必要となります。
1週間程度の入院治療を経て体調を安定化することができれば、その後は通院治療に切り替えていくことが可能です。
透析治療の適否については獣医師の判断で、飼い主様と相談のうえ治療時期を決定していきます。

