腎結石摘出
猫の病気の代表に尿結石があります。特にオス猫は膀胱結石による下部尿路疾患が多くみられます。そして、今回は膀胱ではなく、腎臓の結石の病気です。食事や体質によって結石ができることは同じですが、腎臓の場合は放置しておくと水腎症に移行することがあります。できるだけ体調の良いうちに早期に摘出することを推奨しています。また、両側性に結石ができると厄介なので、片側にあるうちに摘出することがより奏功率を高めます。
腎結石は結石の発生部位により腎臓実質を切開する必要があるか、それか尿管からのアプローチをするかに分けられます。実質の切開は出血が多く腎臓への負担が大きいのでできるだけ避けるべきですが、必要に応じて施術法を考えます。術前に超音波検査や造影検査にてしっかり正確に結石の位置を把握する必要があります。
術後は縫合部位での閉塞を考慮し、定期的に血液検査を実施します。腎臓の数値に異常がなければ問題ありませんが、高値を示すような場合は水腎症になっていないか確認する必要があります。