犬の巨大脂肪肉腫の一例|犬猫の治療なら広島市konomi動物病院

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犬の巨大脂肪肉腫の一例

犬の巨大脂肪肉腫の一例

脂肪肉腫について

脂肪組織は栄養分である脂肪を蓄えている組織です。体にとって必要なものですし、害となることはほとんどありません。
脂肪組織がふくれあがったものとして、脂肪腫がしばしば診療中に見受けられます。
脂肪腫は放っておいても問題ありません。大丈夫なものです。
ただ、中には悪性のタイプが存在します。
脂肪細胞による悪性腫瘍が脂肪肉腫です。

初診時の様子
膨れ上がった腫瘍から出血がみられています。

出血を呈した体表の腫瘍はあまり迷わず切除手術することをおすすめしています。
写真をみてわかるかと思いますが、非常に太くて立派な血管が走行しています。
大出血をしないように慎重に手術をすすめます。

血管を止めながら切除します。
ここまで巨大だと、一気に取り切れないこともありますので、分割しながら切除することもあります。

手術翌日の状態。
痛々しいですが、ちゃんと起立できています。

術後約3週間の状態です。
まだ赤みはありますが、皮膚がうまく再生してきています。

術後約半年の状態
非常にキレイになっており、手術したかどうかもわからない状態になっています。
健康状態も大変良好で元気にしてくれています。
とはいえ、脂肪肉腫は悪性腫瘍なので、再発や転移がないかどうか、時間をかけて経過をみていく必要があります。