猫の会陰尿路造瘻術|犬猫の治療なら広島市konomi動物病院

猫の会陰尿路造瘻術|犬猫の治療なら広島市konomi動物病院

猫の会陰尿路造瘻術

猫の会陰尿路造瘻術

オス猫で尿が出しにくそう、おしっこが出ない、トイレに何度も行くといった症状はございませんか?
状態によっては、そういった症状を繰り返し、手術が必要になるケースがあります。

手術にあたって

広島市のkonomi動物病院 獣医師の栗尾です。
オス猫は下部尿路疾患が有名です。尿道が非常に細いため、尿結石などが原因でつまってしまうというわけです。
つまってしまった尿路は通常、尿道カテーテルを使用して尿路を開通させます。
しかし、場合によってはそれが困難となるケースがあります。
重度の尿道閉塞や、度重なる下部尿路疾患の再発がそれにあたります。

当院ではカテーテルを用いた通常の処置では困難なときに会陰尿路造瘻術という手術を行うことがあります。

手術方法~術後管理

手術方法はペニスを切断して十分に開通した尿道と包皮を縫合するというものです。
手術自体はそれほど難しくはないのですが、手術後の管理が非常に大変です。
猫というのは陰部をよく舐めます。なので絶対に舐めないようにカラーは必須です。
そして縫合部が安定するまで尿道カテーテルを装着する必要があります。
これもまた管理が大変なので、最低でも2週間の入院はかかります。

手術はそれほど難しくないということを記載しましたが、そういえば縫合部位を確認するのに不安なときがあります。
正確に尿道と皮膚を縫合しないといけません。あと何針縫えばよいかなと明確な決まりがないので、感覚で手術をすすめます。

手術完了直後の様子
尿道カテーテルが通っています。
このまましばらく管理となります。

かなり痛々しいですが、尿がスムーズに出るようになるので、猫本人は割とスッキリした顔をしています。

手術2週間後の様子
カテーテルを取り除いて尿がしっかり出るか確認します。
無事に排尿ができていればとりあえずは大丈夫です。
その後も定期的に尿路の確認をしていきます。

また尿が出なくならないとも限りません。
オス猫の管理はときに大変になります。