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胆嚢粘液嚢腫(胆嚢摘出を実施した犬)

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内の胆汁が変性し、胆嚢からの胆汁の排泄が困難になる疾患です。高齢犬やシュナウザー種に好発する傾向にあります。その症状の程度により対応は様々です。軽度のものであれば利胆剤などの内服や数回以上に分ける食事管理、黄疸など重度の症状が出ている場合には外科的に胆嚢を摘出する必要があります。発見には超音波検査が非常に優れています(超音波検査の精度も年々進化しています)。腹腔内の問題で飼い主様には気づかれにくい部分なので、定期的な健康診断などで早期発見することが重要です。胆嚢の摘出は侵襲度が高く、動物への負担が大きいため、当院ではできるだけ内服の処方等で改善を試みています。多くの場合は問題なく生活できQOLを維持できているように思えます。10年以上、診察に携わっていますが、胆嚢に関する罹患犬は非常に多くみられます。もっと良い処方薬がないか日々研究しています。一方で、猫は胆嚢の問題はほとんどなく、胆管系の問題(胆管がんなど)が多くみられます。非常に不思議ですね。

症例紹介

メイちゃん(トイプードル)

メイちゃんは他院での診断において胆嚢粘液嚢腫によって黄疸を呈し、吐き気が出て、食欲もなくなってしまいました。
当院でも確認をすすめると確かに、胆嚢の機能が非常に悪く、全身状態も非常に悪化している状況でした。

また、メイちゃんの飼い主様は胆嚢粘液嚢腫の手術のために、非常に遠方よりご来院いただきました。
手術の希望でしたので、当院では点滴など必要な補助療法を実施したうえで、手術の準備をすすめる形としました。

手術までの流れ

胆嚢の手術には体力的な問題や、その後のケアなどがあり、それ相応のリスクが伴います。
しかし、胆嚢粘液嚢腫の場合はそのままにしておくことも当然危険ですので、必要に応じて積極的な治療を実施していきます。

メイちゃんは来院時に食欲が廃絶状態、また、血液検査においてBUNやCreといった腎臓関連の数値が非常に高値をしめしていたため、まずは点滴などの治療を実施することとなりました。

メイちゃんはすごくいい子で、血液検査などもほとんど嫌がりません。肝臓や胆嚢の状態、腎臓の数値の変化などを把握するためには血液検査をこまめに実施していく必要があります。採血は主に後肢にて行います。お利口さんです。

また必要に応じて注射などの治療を加えます。炎症を抑えたりするステロイドや抗菌薬はもちろん、必要に応じて、嘔吐止めなどを加えて補助治療をすすめます。メイちゃんはこうした治療の甲斐があって、みるみる元気になってくれました。手術を実施する上ではできるだけ体力がたくさんあってくれた方が良いので、元気になって、食欲が増えてくれることは大変うれしいものです。

手術の準備をすすめます。実はメイちゃんは心臓の状態も良くないため、麻酔管理にも注意しないといけません。なかなかハードな内容の手術となります。

胆嚢はお腹の上部に存在するため、腹部の上の方を切開して肝臓および胆嚢の状態を確認していきます。

大きくお腹をあけた状態です。胆嚢はすでに破裂しており、胆汁がお腹の全域に散らばっていました。必要に応じて腹腔内洗浄なども実施していきます。

胆嚢を牽引しながら、剥離していきます。胆嚢は肝臓と付着しているため、ゆっくり剝がしていくことが必要です。慌てると多量の出血を伴うことがありますので、ゆっくり慎重にすすめます。特に今回は胆嚢の破裂も認められますので、癒着の程度は重度になっています。癒着をうまく剥がせるかどうかは獣医師として腕の見せ所となります。

胆嚢をうまく摘出できたら、閉腹します。今回はステープラー(ホッチキス)を使用しています。心臓も良くないので、早めに手術を完了させるためですね。

もともと、少し貧血気味であったのと、手術時の出血を考慮して、術中~術後にかけて輸血も行っています。輸血は必須ではないですが、念のためですね。

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