猫のトリミング
猫のトリミング
病院でのトリミングについて
トリミングやシャンプーは一般的にトリミングサロンにお任せすることが多いかと思いますので、動物病院に頼むというのは抵抗があったり、受け止められにくい部分があるかもしれません。
動物病院でトリミングを行うメリットは2点あります。
1つは皮膚病などの病気に対する治療を兼ねたケアができるということです。
膿皮症や脂漏症などにはスキンケアが欠かせません。病院では薬用シャンプーが豊富にそろっていますので、各症例に合わせたシャンプーの処方が可能です。
2つ目は猫のトリミングができるということです。
猫はシャンプーを嫌ったり、ドライヤーを怖がって簡単に処置ができないことが多くあります。
そういったケースに対して我々はノウハウを活かして対処することができます。
猫のシャンプーの必要性
犬は平均月に1回ほどのシャンプーが必要ですが、猫はどうでしょうか?
個体差があるかと思いますが、長毛種と短毛種で大きく必要性が変わるように思えます。
衛生状態が良く、皮膚のトラブルがない短毛種であれば1年に1度くらいのシャンプーケアで十分でしょう。
一方で、長毛種の場合はしっかりケアしてあげないと全身毛玉だらけになることもしばしば。
家でブラッシングをしっかりする必要がありますが、やっぱりそれを嫌う子もたくさんいます。
月に1回とはいいませんが、数か月に1回くらいはトリミングしてあげることが大切かもしれません。
毛玉ができてしまったら
猫をトリミングする際によく遭遇するのが毛玉です。長毛種では多量の毛玉ができることがあります。
普段、自宅で、ブラッシングができれば問題ないのですが、ブラッシングを嫌がる子もたくさんいます。
毛玉を放置すると、皮膚炎のもとになりますので、できるだけ早めに毛玉は解消してあげる方がよさそうです。
小さなハサミを使用して、少しずつ毛玉を除去したり、バリカンで一気に刈り上げる方法があります。
薬用シャンプーを使用できます
当院では薬用シャンプーを多数用意しています。
膿皮症のような細菌性の問題に対するシャンプー、真菌に対するシャンプー、アレルギー体質用のもの、そして脂漏症のようなべたつきが多い子のものなどになります。
その子がどのような皮膚状態なのか、獣医師が判断して、最適なシャンプーでの洗浄を実施するようにしています。
もちろん、皮膚病がなければ通常のシャンプーですすめるようにしています。
皮膚の問題がある子は専用の薬用シャンプーでの処置が可能になっています。
鎮静処置について
トリミングを実施する際に毛玉が問題となっていたり、サマーカットをする際にはバリカンを使用する必要があります。
ただ、猫の皮膚はとても薄いことが多く、普通にバリカンをかけるのは皮膚を傷つけるリスクがあります。
急に動き出したりもするので、起きている状態ではなかなか難しいことが実際です。
そこで、当院では安全にバリカンを使用したトリミングをすすめるために鎮静処置を実施するようにしています。
鎮静は専用の鎮静剤を注射することで、猫をおとなしくさせるというものです。
注射をすると数分でほとんど動かなくなり、安全にバリカンの処置ができるようになります。
鎮静は別の注射を使用することで起こすこともできるので、とても利便性がよく、猫のトリミングには有効になっています。
ただ、腎臓病などの持病があったり、高齢の猫には使用に注意が必要です。
そうした場合にはまた別の方法でトリミングをすすめるようにしています。
動物病院では獣医師がいますので、こうした鎮静剤の使用が可能になっています。
安全な処置をこころがけておりますので、お気軽にご用命ください。