ウサギの避妊手術|犬猫ウサギの治療なら広島市konomi動物病院

ウサギの避妊手術|犬猫ウサギの治療なら広島市konomi動物病院

ウサギの避妊手術

ウサギの避妊手術

避妊手術の必要性について

ウサギの避妊手術は犬や猫と同様に疾病の予防という意味では推奨されます。
高齢になると、子宮系の病気や、乳がんなどのリスクが高まってきます。
特にウサギの場合は、子宮の腫瘍が好発するため、注意が必要です。
腫瘍が発生してから、子宮を摘出するケースもたくさんありますが、どうしても周辺組織や肺などに転移してしまい助からなかったという症例にしばしば出会います。
早くに手術していればと後悔されないように、若いうちに避妊手術をしておくことは重要だと思います。

手術の安全性について

ウサギの手術はこれまで非常に難しいとされてきました。
その多くは麻酔管理の難しさにあります。
麻酔管理において非常に重要な、気管挿管という処置が難しいのが、ウサギの手術における難点です。
しかし、近年ではその麻酔管理も容易になってきました。
気管挿管がしやすくなってきたというのが一番の理由になります。
医療の発達は素晴らしいものがあります。
動物の分野ではまだまだ発展途上なところが多いですが、ウサギの分野でも少しずつ高度医療を提供できるようになってまいりました。

しかし、重要なこととして、手術や麻酔に絶対安全ということはありません。
非常に安心できるようにはなってきましたが、それでも時に不安定な状態になることがあります。
その点はご了承いただくしかないのかもしれません。

手術について

当院では避妊手術において、子宮卵巣の全摘出手術を実施するようにしています。
避妊手術では卵巣だけを摘出する方法もありますが、上述した通りで、ウサギは子宮の病気が多くみられます。
特に子宮の腫瘍は注意が必要となりますので、子宮と卵巣を全摘出することに避妊手術の意味があると考えています。

多くの場合、手術は筋層縫合、皮下縫合、皮内縫合を行い、すべて吸収糸にて縫合処置をします。
ウサギはよく傷を噛んだりするので、縫合糸がそとに見えない形に仕上げるようにしています。

術後の管理について

ウサギの場合は、術後について非常に重要なポイントがあります。
それはどうしても元気がなくなってしまうということです。
数日間食欲が無くなってしまったりは当たり前のようにみられます。
そういうことを受け入れていただくことが必要です。
もちろん、できるだけ元気がなくなることがないように注射などの処置は必要に応じて対策するようにしています。

また、エリザベスカラーは装着しないようにしています。
どうしてもカラーをつけると元気や食欲が減退してしまいがちなので、カラーが必要ない形をつくるようにこころがけています。
また、皮内縫合をすることで、抜糸などの処置は不要となっています。

まとめ

ウサギの避妊手術は子宮の病気の予防にはとても重要です。
当院では若いうちの避妊手術を推奨しています。
麻酔管理は安全に行えるようになってきています。
術後の管理についてもカラーを不要にするようにしたり、過ごしやすい形を提供しています。
飼い主様には、ぜひ前向きにご検討いただければと思います。