犬の白内障手術|犬猫の治療なら広島市konomi動物病院

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犬の白内障手術

犬の白内障手術

白内障について

白内障は眼球の中でレンズの役割をする水晶体が白濁することで視野が悪くなる眼科疾患です。
場合によっては完全に視野が奪われ、視力が失われてしまいます。

白内障は遺伝的な発症のほか、糖尿病、クッシング症候群、高脂血症などの疾患に続発する形であらわれることがあります。
基礎疾患の程度により、点眼などの治療を選択することもありますが、基本的には手術での改善をこころみます。

白内障の手術について紹介いたします。

白内障の手術について

白内障の手術は全身麻酔下にて実施します。
体格や重症度にもよりますが、手術の時間はおよそ30分程度になります。

当院では白内障の手術にあたって、水晶体の乳化吸引装置を使用し、水晶体の濁りを除去します。
角膜輪部からアプローチをして、水晶体の前嚢を切開します。
その後、乳化吸引を行い、水晶体をクリーンな状態に再生します。
必要に応じて、レンズの挿入を実施し、切開部の縫合などを行います。

手術後について

手術後はしばらく眼球の状態を確認する必要があるため、数日~1週間程度の入院管理が必要になります。
安定化を確認できたら退院となります。

術後の問題のひとつとして、後発白内障があります。
手術した部位に再度、似たような白濁が生じる現象です。
すべての症例で後発白内障が生じるわけではありませんが、たまに発症が確認されます。
残念ながら後発白内障については有効な予防法などはありません。

しかし、視野が回復した子は世界が広がったように元気に動き回ることができるようになります。
犬の白内障についてお悩みの方はぜひ当院にお問い合わせください。

どうぞよろしくお願いいたします。

症例1

リリちゃんは若くて元気なのですが、白内障を患ってしまい、視力が著しく低下している様子でした。

手術前の状態

水晶体が白濁している様子が肉眼的に確認できます。
白内障の程度、手術の検討は、超音波検査などを用いて確認します。

手術後の状態

水晶体の白濁は改善されています。
視力の改善が見込めるかどうかは個体差が大きい部分がありますが、早期の手術により視力の維持が見込めることがあります。

 

手術の模式図になります。
非常に繊細な手術となりますので、高拡大できる専用の顕微鏡を使用します。